Colum コラム

Vol.26 歯の動くしくみ

治療中の患者様や相談に来られた患者様に、

『歯はどのようにして動くのですか?』と尋ねられることがあります歯

しっかり骨に埋まっている歯が本当に動くの?と疑問に思われる方も多いと思いますが、歯は一定の力をかけ続けることで徐々にではありますが、移動していきます。


歯は歯茎の骨(歯槽骨)に直接くっついているのではありません。
歯と歯槽骨の間には歯根膜という繊維があり、この歯根膜を介することにより、歯は歯槽骨内におさまっているのです。


普段は食事の際の衝撃をやわらげるクッションの働きをしているのですが、矯正治療でも、この歯根膜があることで歯を動かすことが出来るという、とても大きな役割を果たしています。


歯根膜は0.15~0.38mmという厚さ1mmにも満たない薄い膜です。
普段は食事の際の衝撃をやわらげるクッションの役割を果たしているのですが、矯正治療では歯根膜の『常に一定の厚さを保とうとする性質』を利用して、歯を動かしていきます。


歯に外から圧力が加わり続けると、力が加えられている側の歯根膜は圧迫されて厚さが縮まり、逆側では引っ張られて伸びます。圧迫された側の歯根膜には骨を溶かす細胞が出現し、そこにスペースをつくります。


歯は出来たスペースに徐々に移動していき、歯が移動した後には徐々に新しい骨がつくられていって、すき間を埋めていきます。


このようにして歯は歯槽骨の中で少しずつ動いていくのですが、そのスピードは0,3mm動かすのに約一ヶ月程かかると言われています。


アメリカをはじめとする世界各国の矯正歯科治療で、短期で終わる治療をほとんどなされていないのはそれなりに理由があるのです


いずれにしても、楽な方法で簡単に素晴らしい人生が得られないのは、すべての人生観に通じていますね!


しかし根気のいる治療であるからこそ、矯正治療が終了したときの、そして美しい歯並びを手に入れることが出来たときの喜びはとてつもなく大きいです


私も、患者様の最高の笑顔が見られることを『最大の励み』にして、これから先もずっと矯正治療に携わっていきたいなと思っています